エンジニアのソフトウェア的愛情

または私は如何にして心配するのを止めてプログラムを・愛する・ようになったか

相手を変えるには、相手の考えていることとその理由を理解し、尊重しなければならない

「相手を好きになり、気づかわなければ、人にちがうことをさせることはできない。相手を変えるには、相手の考えていることとその理由を理解し、尊重しなければならない」

トム・デマルコの「デッドライン」の一節です。一年ほど前に読んだ本ですが、最近になって読み直しています。前に読んだときにはピンとこなかった、「101の法則」と銘打たれたひとつひとつが、ソフトウェア開発のプロジェクトの渦中でもまれている今は、ひどく身にしみます。

おとといの不毛な会話の後から、自分に何が起こったのか、しばらく考えていました。そのときの感情の動きのひとつひとつを思い出し、なにがその動きの引き金になったのか、考えました。理解されないこと。まぎれもなくこれが原因でした。

「あなたがわたしの言葉を理解しないのであれば、わたしはあなたの言葉に絶対に従わない」

これがわたしの行動原理のようです。ポイントは、相手が良い悪い、ではなく、正しい正しくない、でもなく、自分が理解されたか否か、というところです。それに気づいた今日になって、目にしたのが冒頭の一節。
わたしは、どれだけ、相手を理解しようとしてきたか。相手に理解されようとしてきたか。まだ考えなければならないことが、ありそうです。