エンジニアのソフトウェア的愛情

または私は如何にして心配するのを止めてプログラムを・愛する・ようになったか

開発のフットワーク

先日、携帯電話開発でのデザイン競争の裏舞台をTVで見ました。番組の焦点はデザインでしたが、ソフトウェア開発の様子も暗示させられるような内容。韓国メーカーと国内メーカーを取り上げて、開発の様子を追ったのですが。なによりもフットワークの軽さの違いを感じさせられました。クライアントの要求を取り込み、それを技術部門に伝え、技術部門は対応の可否を考え、短時間でクライアントの求めるものに近づけ、ふたたびクライアントに提案する。このサイクルが韓国メーカーは国内メーカーと比べて早い。
国内メーカーが、リスクをとりたくないという心理もあり、今ひとつ決めきれないでいる間に、どんどん新しい意見を吸収する。何を求めているかを知り、取捨選択する。

素早いフィードバックを使った開発は、アジャイルなソフトウェア開発と同じ、と思います。クライアントが求めるものを素早く提供して早くフィードバックする。現在の100人年とかかかるような開発では、フィードバックさえ容易ではないと思いますが、それができなければ、日本の(携帯電話)メーカーはそのうち世界に太刀打ちできなくなるんじゃないかと、不安を覚えた番組でした。